バリアフリーリフォームにはどんな種類があるのか?

高齢になると、住み慣れた家でも住み心地が悪く感じてしまうことがあります。段差につまづいたり、部屋の扉が開けづらくなったりとなど、不便さや怪我の心配も出てくるでしょう。
そんな時はバリアフリーリフォームで不便・心配を解消しましょう。今回は、バリアフリーリフォームにはどんな種類があるのか、バリアフリーリフォームを成功させるポイントをご紹介します。
バリアフリーフォームの種類
バリアフリーリフォームにはたくさんの種類があります。
ここでは、代表的な8種類のリフォームをご紹介します。
手すりの設置
階段や廊下・玄関など適所に手すりを設置する工事は、バリアフリーリフォームの代表的なものです。階段の上り下りや廊下の移動、玄関での靴脱着時の立ち上がりのサポートをしてもらえます。ふらついたり転倒したりするリスクも抑えることができます。
段差の解消
足腰が弱くなってくると、少しの段差でもつまづいてしまいます。また、室内で車椅子を利用する場合も段差が障壁となり、生活に不便さを感じることもあるでしょう。
そのような障害を解消する段差リフォームもバリアフリーリフォームの一環です。段差のある場所の高さを解消したり、簡易的なスロープを付けるだけでも効果が実感できます。
床材の変更
足元がおぼつかないと、段差がない平らなところでも転倒しやすくなります。滑りにくい床材に変更することで室内でも安心して過ごすことができます。
水回りには水捌けの良い素材を使ったり、寝室には転倒しても怪我をしにくい柔らかいコルク素材を使ったり、場所に合わせて最適な素材を選びましょう。

扉の変更
開き扉は、開閉時に引いたり押したりといった力が必要です。ちょっとしたことですが、高齢になると扉の開け閉めも難しくなってきます。
この場合、扉を開け閉めしやすい引き戸に変更することでより生活がしやすくなります。上吊り扉にすれば床にレールもなくなるので、段差でつまづく心配もありません。
トイレの交換
和式トイレは膝を曲げたり屈んだりするため、高齢者にとっては利用しにくいトイレです。座りやすい洋式トイレに変えることで、高齢者にとっても利用しやすくなります。また、トイレに手すりを付けたり、介助者が介助しやすいようにトイレを1坪サイズに拡張させたりなど、トイレのバリアフリーリフォームには様々な種類があります。

浴室の交換
浴室の交換もバリアフリーリフォームの一環です。古い浴室は脱衣室との間にまたぎや段差があるため、高齢者にとっては浴室の利用がしにくい場合があります。また、浴槽も深かったり、床が滑りやすかったりと様々な危険が潜んでいます。
最新のシステムバスは段差も少なく、滑りにくい床材でできています。また、浴槽も入りやすいように設計されており、希望に合わせて手すりの設置も可能です。浴室リフォームをすることによって高齢者でも利用しやすい空間作りができます。

温度差の解消
部屋ごとの温度差は高齢者にとって危険です。特に、冬によく発生する急激な温度差によって血圧の乱高下が生じるヒートショックは、高齢者を命の危険に晒します。また、猛暑の夏は、室内で熱中症になる危険性もあります。
このような室内での温度差を解消するために断熱リフォームをしたり、浴室や脱衣所に冷暖房を設置したりといったこともバリアフリーリフォームの1つといえるでしょう。
間取りの変更
バリアフリーリフォームには間取りの変更もあります。例えば、トイレの位置を寝室やリビングに近い位置に変更したり、生活に必要な設備を1階部分に集中させたりといったバリアフリーがあります。住む方が生活しやすいように間取りの変更を行うことで、より快適な空間の実現が可能です。
バリアフリーリフォームを成功させるポイント
最後に、バリアフリーリフォームを成功させる3つのポイントをご紹介します。
予算と優先順位を考える
バリアフリーリフォームは、工事内容によって費用に大きな差が出ます。予算を考慮し、必要性の高い箇所を優先してリフォームしましょう。階段や玄関、トイレや浴室などは使用頻度が高いため、優先的にリフォームを検討することをおすすめします。
介護される側と介助者どちらも使いやすい設計にする
バリアフリーリフォームでは、介護される側はもちろんのこと、ご家族やホームヘルパーなどの介助者もスムーズにサポートできるように設計することが大切です。
例えば、トイレの介助がしやすいように扉を広く開けられる3枚引違い戸を採用したり、脱衣室を拡張してお風呂の介助をしやすくしたりといった方法があります。
補助金や助成金制度を活用する
バリアフリーリフォームは、条件を満たすことで自治体から補助金・助成金を受け取れる場合があります。
例えば、「介護保険における住宅改修」は要介護者等がバリアフリーリフォームをする際に、実際の住宅改修費の9割相当額が償還払いで支給されます。なお、支給額は支給額限度基準額20万円の9割(18万円)が上限です。
また、バリアフリーリフォームとともに断熱改修工事やエコ住宅設備の設置などの省エネ工事を行うのなら、「子育てグリーン住宅支援事業」を活用できる可能性があります。この補助事業を活用すれば、最大で60万円の補助金の工夫を受けられます。ただし、こちらは2025年度限定の事業であり、予算上限も設定されている補助金制度です。利用する場合は早め検討しましょう。

まとめ
バリアフリーリフォームには様々な種類があります。家をリフォームすることは住む方が快適に過ごせるようになるだけでなく、そのご家族も安心できます。
バリアフリーリフォームを検討されている方は、当社へご相談ください。お客様の希望やご自宅の状況に合わせて最適なプランをご提案いたします。