失敗しないリフォーム業者の選び方
リフォームは、住まいの快適さや資産価値を高める大きなイベントです。しかし、業者選びを間違えると、予想以上のコストがかかったり、思い通りの仕上がりにならなかったりと、後悔する結果になることも。
今回は、リフォーム業者の選び方について、失敗を避け、満足のいくリフォームを実現するためのポイントをお伝えします。
リフォームを検討している方は、ぜひこの記事を参考に、後悔のない選択をしていただければと思います。
施主がまず求めるものを明確にする
リフォームを成功させるためには、まず施主自身が何を求めているかをしっかりと明確にすることが重要です。ここでの「求めるもの」とは、リフォームの目的、予算、デザインの好み、工事の範囲などを指します。
これを曖昧なまま進めてしまうと、途中で業者とのコミュニケーションに齟齬が生じたり、希望と異なる結果になる可能性があります。
例えば、家の老朽化が進んでいる場合、「断熱性を向上させたい」「水回りを一新したい」など、具体的な改善点を考えておくことが大切です。また、予算についても現実的な範囲で考える必要があります。
「可能な限り安く」という要望はよくありますが、あまりに費用を抑えすぎると、品質や耐久性に影響が出ることがあります。
リフォームは長期的な投資ですので、コストパフォーマンスを考えた上で予算を設定しましょう。
また、希望するデザインや仕上がりイメージも事前にリサーチしておくと、業者との打ち合わせがスムーズになります。リフォーム雑誌やウェブサイトを参考に、自分が理想とするスタイルを具体的に伝えられるよう準備しておくと良いでしょう。
リフォーム業者の種類・特徴
リフォーム業者にはいくつかの種類があり、それぞれに特徴があります。ここでは主なリフォーム業者の種類とその特徴について紹介します。
種類 | 特徴 |
リフォーム専門業者 | リフォームを専門に請け負う業者。リフォーム専門業者によって得意分野・専門分野がある。地域密着型の業者も多い。 |
ハウスメーカー | 日本全域や広範囲の営業規模を持っている大手住宅メーカーのこと。大規模なリフォーム工事を中心に対応していることが多い。一般的に工事は下請け業者が行なっている。子会社がリフォームを請け負う場合、仲介手数料がかかる場合がある。 |
設計事務所 | 建築士が建主の要望を聞きながら設計・工事管理まで行う。大規模リフォームから小規模リフォームまで対応しているが、設計料が発生するため工事費用が高くなりやすい。 |
工務店 | ハウスメーカーよりも狭い範囲で工事を請け負う。外装・内装リフォーム全般に対応可能。設計を設計事務所が行う場合、設計料がかかる可能性がある。 |
ホームセンター | 店舗で取り扱っている設備の交換や取り付けのリフォームなどのみを対応しているところがほとんど。安価で購入できる製品もあるので、コストを抑えたリフォームが可能。手軽に相談に行ける点がメリット。 |
住宅設備メーカー | TOTOやLIXILなどでもリフォームを行なっている。工事自体は住宅設備メーカーが提携している業者が行うのが一般的。交換したい設備が決まっているならおすすめ。 |
上記のように、リフォーム業者によって、特徴があります。どのようなリフォームを依頼したいか、どんな業者にリフォームをお願いしたいかで選ぶのも1つの選び方です。
それぞれの特徴については、しっかりと理解しておきましょう。
リフォーム専門店
リフォーム専門店は、リフォームに特化しているため、専門知識が豊富で、特に大規模なリフォームや住宅全体の改装に強みを持っています。
専門的なアドバイスを受けることができ、具体的な提案をしてもらえる点が魅力です。
ただし、地域によっては選択肢が少ない場合があり、リフォームの内容や規模によっては対応できないケースもあるため、依頼する際には自分の希望する工事に対応できるかを確認することが大切です。
ハウスメーカー
ハウスメーカーは、安定した品質と幅広いサービスを提供することが特徴です。
リフォームだけでなく、家の設計や建築から手掛けている場合が多く、総合的なサポートを受けられます。
保証内容やアフターサービスも充実しているため、初めてリフォームを行う方や、大規模なリフォームを検討している方におすすめです。
しかし、コストはやや高めに設定されていることが多いため、予算との兼ね合いが重要になります。
工務店
地域密着型の工務店は、比較的小規模なリフォームから大規模なリノベーションまで、幅広く対応してくれることが特徴です。
地域に根ざした業者であるため、融通が利きやすく、細やかな対応が期待できます。
また、費用も大手住宅メーカーに比べて抑えられることが多いため、コストパフォーマンスに優れた選択肢と言えるでしょう。
ただし、工務店ごとに技術力や対応力にはばらつきがあるため、実績や口コミをしっかりと確認することが重要です。
専門工事業者
水回りや電気工事など、特定の分野に特化した専門工事業者は、非常に高い専門性を持っています。
例えば、キッチンや浴室のリフォームを考えている場合、こうした専門業者に依頼すると、技術力の高い施工が期待できます。
ただし、特定の分野に特化しているため、複数の部分を同時にリフォームしたい場合には、複数の業者に依頼する必要があることも。
施工の範囲や内容を明確にしてから依頼することが求められます。
ホームセンター
近年、ホームセンターでもリフォームサービスを提供しているところが増えています。
手軽に依頼できることがメリットで、DIY用品の購入と合わせてリフォームを行うことも可能です。
一方で、提携業者によって施工のクオリティに差があることがあるため、しっかりと見積もりを取ってから依頼することが重要です。
リフォーム業者の選び方のポイント
ここからは、リフォーム業者を選ぶ際にチェックすべきポイントを紹介します。
- 過去の施工実績
- 資格や許可を保有しているか
- 希望に合ったリフォームの施工実績は豊富か
- 要望に合った提案をしてくれるか
- 保証・アフターサービスが充実しているか
- 口コミ・評判はどうか
それぞれのポイントから候補の業者を複数選びましょう。
選び方のポイントをそれぞれ解説していきます。
過去の施工実績
まずは、過去にどのようなリフォームを手掛けてきたかを確認します。
業者のホームページや口コミサイトを参考に、実績や施工事例をチェックしましょう。
実績が多い業者ほど、安心して依頼できる傾向があります。
また、具体的なリフォーム事例を見て、自分の希望する工事内容に近い事例があるかどうかも確認すると良いでしょう。
資格や許可を保有しているか
リフォームでは、特に必要な資格はありません。
特に500万円以下の小規模な工事の場合、建設業許可も取得しなくても工事を請け負うことが可能です。
しかし、自分がお願いしたい工事に関する資格や建設業許可を取得している会社は、質の高い工事をしてくれる可能性が高いと考えられます。
依頼したい業者がどのような資格を保有しているかは、その業者のホームページで確認できますので、ぜひチェックしてみましょう。
希望に合ったリフォームの施工実績は豊富か
業者のホームページを確認し、どのようなリフォームの施工実績があるのかをチェックしましょう。
自分の希望に合ったリフォームの施工実績が豊富なのかを確かめてください。
例えば、キッチンのリフォームをしたいなら、キッチンのリフォームの経験が豊富な業者にお願いするのがおすすめです。
要望に合った提案をしてくれるか
業者と打ち合わせをした時に、要望に合った提案をしてくれる業者なのかどうかも確かめてみましょう。
曖昧な要望でもしっかりと汲み取って具体的に提案してくれる業者であれば優良な業者である可能性が高いです。
また、わからないことに対して丁寧に説明してくれる誠実な業者であることも重要です。丁寧な対応をしてくれる業者であれば、安心して工事を任せられます。
保証・アフターサービスが充実しているか
保証・アフターサービスが充実しているかも確かめましょう。
リフォーム工事では、予期せぬトラブルや施工不良が発生する可能性もあります。
リフォーム後に欠陥を見つけてしまうこともあるでしょう。
トラブルが起きた時のための保証や、困った時に受けられるアフターサービスがあれば、いつでも相談できるので安心です。
口コミ・評判はどうか
候補のリフォーム業者の口コミや評判も確かめておきましょう。
口コミサイトをチェックしたり、実際にリフォームをしてもらった知人などの話を聞いたりして、その業者の評価を確かめてみてください。
ホームページに掲載されている「お客様の声」などを参考にするのも良いでしょう。
たくさんの「お客様の声」があるということはそれだけ満足度の高い工事を行なっているということです。質の高い工事をしてもらえる可能性が高まります。
相見積もりを積極的に取る
候補のリフォーム業者を複数業者選んだら相見積もりをとりましょう。
初めから1社に絞るよりも、2〜3社など複数の業者の見積もりを比較検討することにより、より費用を抑えて工事をしてもらうことが可能です。
同じリフォーム内容でも、業者によって提案内容や費用が大きく異なることがあります。
例えば、「A社が提示した見積もりは予算内で収まっているが、材料のグレードが低めだったり、B社はやや高額だが、アフターサービスや保証内容が充実している」といった具合です。
最安値の業者に飛びつくのではなく、提案内容や信頼性も考慮して選ぶことが重要です。
また、見積もりは「〇〇リフォーム工事 一式 〇〇円」のような見積もりではなく、内訳もしっかりと書いてくれる業者がおすすめです。
「一式」としか書かれていない場合、どこまでの工事が含まれているのかが判断できません。そのため、あとかた「見積もりに含まれていないから」と追加請求される可能性もあります。
細かく書かれた見積もりをもらい、しっかりと内容を確認するようにしましょう。
不明点があれば、契約前に確認して後悔のないように比較を行なってください。
まとめ
リフォームは一度決めると、なかなか後戻りができません。
そのため、業者選びには慎重を期し、自分に合ったリフォーム業者を見つけることが重要です。
リフォームの目的を明確にし、複数の業者としっかりとコミュニケーションを取ることで、納得のいくリフォームを実現しましょう。